4 深川早生芋 
 
 1 特性 
 さといもはインドを中心とする熱帯アジアが原産地で、日本へは稲作以前に南方民族の北進とともに伝播されたらしい古い作物で、奈良時代から栽培されてきた。親いも、子いも、孫いも、…と種いもで増えるため、子孫繁栄の縁起物にされている。 深川早生芋は石川早生の系統と考えられ、草丈は中位、濃緑色を呈し、熟期は早生で石川早生より一週間程度早いという。葉柄の下方の開いている部分のへりに波状の紫黒斑(襟かけ)がある。アクが強く、大和より切り口が変色しやすい。一方、市内で栽培の多い大和は、草丈が高く、葉柄には襟かけがなく鮮やかな緑色を呈する。
 
  2 来歴
昭和10〜20年代から安佐北区深川地区には食味のよいさといも「深川早生芋」が作り継がれていたという。上深川、中深川の木島、乃美、平野、中ノ殿らは、一反前後栽培し、近くの農家からも芋を買い入れて、当時は牛を使って、昭和30年代からはバタンコ(オート三輪)を導入して中山、府中、尾長、戸坂、矢賀の農家に種芋として売っていた。これを栽培して広島駅近くにあった荒神市場に出荷して好評を博していた。ちなみに矢賀では、盆から10月第3日曜日の祭りまで出荷した。
 12〜1月の市場相場をみて、1〜2割高で種芋を販売し、収益もよかったらしいが、早生でもともと収量が少ないことから、現在では‘大和’(もとは呉市近郊で栽培されていた中生種)が生産の中心になっている。
 
 3 センターで栽培する作型

 ○:植付 、□:収穫
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