3 笹木三月子大根 
 
 1 特性 

 葉色は他の聖護院に比べて、濃緑でやや光沢がある。根長15〜25p、根茎15pやや根長が長い。重さは1〜2sで肉質は緻密で澱粉質に富み、やや硬いので煮た時の煮崩れは少ない。吸込み性であるが、春の肥大期には多少抽根し、首部が淡緑に着色する。ウィルス抵抗性はあまり強くないが、は種期が9月20日以降になるので発病はほとんど問題にならない。出荷は2月下〜4月中旬までできるのが特長。欠点は、割れやすいことである。
 

 2 来歴 
 昭和36年(1961年)大根の市場価格が安いため笹木氏は出荷用の春大根の「三月子」、「聖護院」を畑においていた。春になり抽苔開花したのを眺めていて、ふと思ったことは長大根の三月子の晩抽性と、聖護院の丸型・肉質を併せ持つ品種ができないだろうかと考えたそうである。この動機は、当時三月子大根は時無大根の出荷される前に収穫でき、時無大根に比べて品質もよいこともあり価格も高かったそうである。育成者笹木憲治氏の所有する農地の中には三月子大根のつくられるような耕土の深い畑が余りないことから、「早生稲を刈り取った跡作に栽培できる丸型晩抽台大根のことが頭の中をよぎった」という。
 昭和37年(1961年)から選抜に取り掛かった訳であるが、自然交雑種からの選抜固定であるため大変苦労をした。それでも6年後の昭和43年(1968)には目標にした丸型、吸い込み型の3〜4月出荷可能な品種ができあがった。更に選抜を続け、昭和50年(1975年)に固定し、農林省名称登録50号として登録されたのである。

「広島県における植物遺伝資源の探索と収集」1995(財)広島県ジーンバンクより抜粋
 

 3 センターで栽培する作型

○:は種 □:収穫
 
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