（公財）広島市農林水産振興センターの　園芸バイテクは・・・

１．目的

　　市内農業の生産性向上及び活性化を図り、市民に豊かな農産物を提供するため、野菜や花き等の地域特産物を対象として優良種苗の開発と普及を進めています。

２．取組み品目

　　　　　　ふき（愛知早生、水ぶき）、いちご、さつまいも、すいぜんじな（金時草）、さといも、ダリアなど

準備室

ここでは、 ・培地（植物を培養するため、養分を寒天などで固めたもの）の作成 ・培養材料の予措 ・器具の洗浄、乾燥、殺菌 　を行っています。 　床面積　50�u

培養室

温度23℃、湿度50%、光量を約4,000lux、16時間日長に保っています。人工的に植物の生育に最適な環境にして、苗の育成、増殖、保存を行っています。 　床面積　33.5�u 　清浄度クラス　ISO class７

クリーンルーム/クリーンベンチ

培養室よりもさらに清浄度の高いクリーンルームの中に、クリーンベンチがあります。 　クリーンベンチとは、局部的に作業空間を無菌的にする装置のことで、ここで植物の成長点の取り出し、培地への置床を行っています。 　床面積　7.5�u 　クリーンルーム 清浄度クラス　ISO class６

　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

用語の説明

　　４．バイテク苗の育成手順 　　例：ふき

�@　 材料の準備	�A　茎頂採取
茎頂を含む葉柄の基部を採取します。	メスで葉柄に切り込みを入れ、 注意深く茎頂を採取します。
�B　置床
茎頂を茎頂用培地へ素早く移植します。	培養室で育成します。
�C　増殖	�D　発根
増殖用培地で増やします。	発根用培地で発根させます。
�E　順化
隔離温室でプラグトレイに植えます。	寒冷紗をかけたミストの下へ置きます。
�F　育苗
育苗します。	ポットへ鉢上げします。
�G　生産力・変異検定
収量、品質が良く、培養変異株が出 ないか判定し、農家へ供給する系統を 選定します。

↓
農家の要望等に応じて、供給用系統を「増殖」、「発根」、「順化」、「育苗」します。

　　　　　　　　　　　　JAで中間育苗した後、9〜10月に出荷します。　　　

　　　　　　　　　　　バイテク苗は、ウイルスに感染していない植物の成長点組織を培養します。これにより、

　　　　　　　　　　　・生育が早く揃いが良い。
　　　　　　　　　　　・品質が向上する。
　　　　　　　　　　　・収量が増加する。

　　　　　　　　　　　などの利点があり、農家は有利に生産する事ができます。

　　　　５．主要バイテク苗の供給実績