海辺の教室


平成21年度海辺の教室開催の様子

平成21年4月「育てる漁業:マコガレイ」

育てる漁業やマコガレイについて勉強した後、飼育している施設の見学を行いました。マコガレイの他に、ワカメ、カキ、スズキなどを見ることができました。最後は、みんなでマコガレイの赤ちゃんを海に放流しました。

講義

まずは、育てる漁業や今日放流するマコガレイについて勉強しました。

カレイ水槽

勉強した後は、施設見学を行いました。まずは、マコガレイの水槽です。水槽の底にマコガレイの赤ちゃんがたくさんいました。

ワムシ

続いて、魚やカニの赤ちゃんの餌であるワムシやアルテミアについて学習しました。小さいけれども、種苗生産には欠かすことのできない重要な生物です。

ワカメ

今度は、ワカメやカキなどを見学しました。ワカメはまだ肉眼では見えない大きさです。カキは米粒くらいの大きさでしたが、立派にカキの形をしていました。

スズキ餌やり

見学の最後は、スズキ親魚への餌やり体験です。スズキは水面で勢いよく餌を食べるので、水しぶきが上がり、迫力満点でした。

放流

いよいよ最後は、楽しみにしていたマコガレイの赤ちゃんの放流です。「大きくなってね」と、みんなで放流しました。

平成21年5月「メダカの育て方」

メダカの生態や飼育方法について勉強した後、卵やふ化直後のメダカを顕微鏡で観察しました。卵が観察中にふ化するなど貴重な体験ができました。

講義

まずは、メダカの生態や飼育方法について勉強しました。水替えの頻度や方法など参考になったかな。

観察

次に、メダカの卵やふ化直後のメダカを顕微鏡で観察しました。卵の観察中にふ化するなど、貴重な体験ができました。

メダカ卵

メダカの卵です。何かに付着するために表面に毛があります。

走流性

そして、メダカが流れに逆らって泳ぐ習性を観察しました。小さな体で頑張って泳いでいました。

平成21年6月「シジミ漁業」

今月はシジミやシジミ漁業について学習しました。 広島市内(太田川)でとれるシジミは漁業者の方が「太田川しじみ」と名付けてブランド化に取り組んでいます。今では「ひろしま朝市」などで購入できることも紹介しました。 シジミ料理の試食では、みそ汁とバター焼きを食べました。参加された方からは、「シジミが好きになった」、「みそ汁以外の料理は初めて食べたけど、とても美味しいことがよく分かった」などの声が聞かれました。

味噌汁試食前

ずらりと並んだ紙コップ。冷蔵シジミと冷凍シジミを使ったみそ汁の食べ比べです。

味噌汁試食後

シジミは冷凍するとうまみが増えるとされていますが、どうだったでしょうか。机をはさんで右側が冷凍派、左側が冷蔵派です。

バター焼き

ちょっと珍しいシジミのバター焼きです。粒の大きい「太田川しじみ」ならではの料理です。

浄化試験

最初はプランクトンで緑色に見えていた水の色が、シジミを入れて2時間すると薄くなりました。シジミは水をろ過する能力がすごいんだね。

シジミのバター焼きレシピ(4人分)
材料
手順
  1. フライパンにごま油を入れ、弱火で加熱する。ニンニクのみじん切りを入れ、弱火のままゆっくりと加熱する。
  2. ニンニクの香りがしてきたら、強めの中火に切り替えてシジミを入れる。フライパンにフタをして、3〜5分程度(シジミの殻が全て開くまで)加熱する。
  3. 殻が全て開いたら、バターを入れてひと混ぜし、ねぎを散らす。
  4. 皿に移し、熱いうちにいただく。盛り付ける寸前にしょうゆをたらし、バターしょうゆにしてもおいしい。

平成21年7月「海の珍味を食べよう」

「海の珍味を食べよう」は今回初めて開催しました。海に関係する珍味についての学習や日頃食べない海の生物の試食をしました。

講義

まずは、海に関係する珍味や今回試食する生物について勉強しました。食べたことがない生物がたくさんいましたね。

採取

試食用に海で採取してき生物を触ってみました。この生物どんな味がするんだろう?

観察

調理する前に生物を観察しました。「本当に食べれるの?」「気持ち悪い!」さあ、試食が楽しみです。

トビエイ

写真は今回試食したナルトビエイの煮付けです。

今回試食した生物の一部
素材

左から順に、クボガイ、スガイ、イボニシ、カメノテ、ムラサキイガイ、アナジャコです。

クボガイ、スガイ、イボニシ、カメノテ、アナジャコなどは塩ゆでに、ムラサキイガイなどは酒蒸しにし試食しました。

今回は、カメノテ、ムラサキイガイ、ナルトビエイの人気が高かったようです。

平成21年8月「プランクトン」

プランクトンや赤潮などについて勉強した後、水産振興センター横の海でプランクトンを採集し、顕微鏡で観察しました。いろいろなプランクトンを見ることができ、プランクトンが動く様子も見ることができました。

プランクトン採集

プランクトンネットを使って全員でプランクトンを採集しました。どんなプランクトンが採れたかな。

プランクトン観察

顕微鏡を使ってプランクトンを観察しました。プランクトンの動く様子が見れました。

フジツボ幼生

フジツボのノープリウス幼生です。一生懸命に泳ぐ様子がかわいいかったですね。

カキ幼生

水産振興センターが調査した際に採集したカキの幼生です。いろんな大きさの幼生がいますね。

平成21年9月「海辺のいきもの」

今回は、水産振興センター横の干潟で生物を採集し、名前を調べて観察しました。干潟にはいろんな生物がいることが分かりました。干潟は稚魚などの成育場としての役割のほかに水質浄化にも貢献しています。

干潟

水産振興センターの横を流れる八幡川の河口です。潮が引いて干潟が現れました。早速、干潟に降りて生物を採集しました。

採集

泥の中や潮だまりなどで生物を採集しました。

採集確認

エビ、カニ、貝、小魚などたくさんの生物が採れました。

観察

採集した生物を持ち帰り、名前を調べて観察しました。

平成21年10月「魚の年齢」

今回は、魚の耳石とウロコを観察し、魚の年齢調査を行いました。魚はメバルを使用し、煮付けに調理した後に試食しながら耳石を取り出しました。耳石とウロコには年輪が刻まれており、その数を数えると魚の年齢が分かります。魚の年齢調査は、魚の資源状況を把握する際に行います。

ウロコ採取

まずは、観察用のウロコをピンセットを使ってとりました。

メバル煮付け

加熱した方が耳石を取り出しやすいため、メバルを煮付けにしました。

耳石採取

煮付けを試食しながら、耳石を取り出しました。

採取したウロコと耳石を顕微鏡で観察しました。さて、メバルは何歳だったかな。

ウロコ

メバルのウロコの顕微鏡写真です。年輪があるのが分かりますか。

耳石

メバルの耳石の顕微鏡写真です。今回観察したメバルは3〜5歳でした。

メバルの煮付けレシピ(4人分)
材料
手順
  1. メバルのエラ、内蔵、ウロコをとり、よく洗って水気を切る。メバルが大きい場合は表面に2本切れ目を入れる。
  2. 鍋に調味料を全て入れて煮立て、メバルを入れる。
  3. 強火にかけ、煮立ったら弱めの中火にして落としぶたし、10〜15分煮る。途中で煮汁を何度かかける。

平成21年12月「カキ養殖」

今回は、カキ養殖の学習、かき打ち体験等を行いました。広島でかき打ちに使う道具は「かき打ち」と呼ばれています。刃が2本あり(1本のものもあります)、長い方の刃で貝柱を切って殻を開け、短い方の刃で身を殻からはずします。

広島では、カキ打ちに従事する人を「打娘」又は「打子」(どちらもうちこと読みます)と呼びます。熟練した打娘さんは、一日(実働8時間)に、平均3,200個のカキをむくそうです。カキ打ちの動画はこちらです。

かき打ち

カキ打ちに使う道具の「カキ打ち」です。カキはそれぞれ形や大きさが異なるので、手作業で身を取り出します。

説明

まずは、カキ打ちの方法を教わりました。コツが分かったので、早速カキ打ちにチャレンジです。

かき打ち体験

身を傷つけないように注意して頑張りました。

甘辛煮

むき身は甘辛煮に調理して試食しました。手軽にできる料理ですのでお試しください。

カキの甘辛煮(4人分)
材料
  1. むき身カキ:200g
  2. 砂糖:大さじ2
  3. 酒:60cc
  4. しょうゆ:60cc
  5. みりん:60cc
  6. 七味:少々
手順
  1. 熱したフライパンにカキを入れ、中火でしばらく蒸し焼きにする。
  2. カキに火が通ったら、調味料を入れ、カキにからませる。
  3. 最後に七味を振り、盛り付ける。

平成22年1月「カキ養殖」

今回のテーマは、先月に引き続き「カキ養殖」でした。

広島県がカキの生産量全国1位なのは多くの方がご存じですが、どのように育てられているかはあまり知られていません。参加者の皆さんは、今回カキ養殖の勉強をされ、カキを育てるのは大変だと感じられたと思います。これからカキはますます美味しくなります。生産者の方に感謝しながら旬のカキを味わいましょう。

カキ打ち1

カキ養殖について学習した後、お待ちかねのカキ打ち体験です。

カキ打ち2

むいたカキは試食するので、傷つけないように丁寧にむきました。

おでん

今回は、おでんのだしで味付けして試食してもらいました。

試食

あっさり味で好評でした。今度おでんをされる際は、ぜひカキを入れてみてください。

カキ入りおでん
手順
  1. お好みの「おでん」をつくる。
  2. カキを洗い、串に5個程度刺す。(串に刺さないと、カキが鍋の底に沈んでどこにあるか分からなくなります。)
  3. 鍋に入れ、10分程度加熱する。

平成22年2月「魚のおろし方」

今回は広島湾を代表する魚で今が旬のクロダイを使用して、魚の三枚おろしにチャレンジしました。

スーパーなどでは、魚は切り身で売られていることが多いですが、1尾まるごと買うと、頭などのアラも汁などにして美味しく食べることができます。三枚おろしは難しいように思われますが、コツさえつかめば何回かでうまくできるようになりますよ。

実演

まずは三枚おろしを実演しました。皆さん真剣に見入っていました。

おろし方実習

さっそく三枚おろしにチャレンジです。うろこを落として、頭を落として、内臓を取り出して…。三枚おろしは上手にできましたか?

試食

試食はクロダイのしゃぶしゃぶです。鍋でクロダイの身をしゃぶしゃぶしてポン酢でいただきます。

試食

クロダイは今が旬なだけあって美味しいと好評でした。刺身を食べ飽きたら、ぜひやってみてください。

クロダイのしゃぶしゃぶ
手順
  1. 鍋に水と昆布を入れしばらく置く。
  2. 鍋を火にかけて沸騰直前に昆布を取り出す。
  3. 鍋に酒を少量入れ、数分煮立たせる。
  4. 刺身のように切っておいた身を鍋でしゃぶしゃぶしてポン酢で食べる。

平成22年3月「ワカメ養殖」

今回はワカメについて学習しました。ワカメは三陸などが有名ですが、広島市でも養殖されています。養殖に用いる種苗は広島市水産振興センターで生産したものです。詳しくはここをクリックしてください。

ワカメ観察

ワカメを広げて観察しました。大きいでしょう。生のワカメは褐色なんですよ。

加熱

生のワカメに熱を加えると鮮やかな緑色に変わります。茹でたワカメは試食しました。風味があり美味しいと好評でした。

塩蔵ワカメ

塩蔵ワカメづくりにチャレンジです。茎の部分を取り除いてもらいました。

のりすき体験

ワカメと同じ海藻であるノリを使って、ノリすき体験もやりました。