海辺の教室


令和4年度海辺の教室開催の様子


令和5年3月「魚のおろし方」

3月の海辺の教室のテーマは「魚のおろし方」でした。

講義では、センターの職員から魚の体の構造や包丁を使う際の説明がありました。三枚おろしの体験では、当日の朝に漁師さんが持ってきた新鮮なクロダイやマダイを丸ごと一匹使いました。初めて三枚おろしに挑戦する参加者が多かったですが、皆さんとても上手に三枚におろすことができました。魚のから揚げの試食もあり、参加者の方からは「魚の体の構造などやおろし方を知ることができて満足だった、また三枚おろしをやりたい。」と好評でした。

最初に職員から魚の体の構造などについて説明がありました。三枚おろしの上達のコツは魚の骨の場所などの構造を知ることです。

職員のうろこ取りや内臓の取り出し方などの実演を交えながら、参加者の方は丁寧に魚をおろしていきました。

皆さん、緊張感をもって、頑張って三枚おろしに取り組んでいました。ちょっと難しかったかな。

とても上手に三枚おろしができました。お刺身の作り方が分かった、といった声もありました。ぜひ、家でも魚の三枚おろしに挑戦してくださいね。

令和5年2月「SDGs〜海藻の役割〜」

2月の海辺の教室のテーマは「SDGs〜海藻の役割〜」でした。

講義では、センターの職員からSDGsやブルーカーボン、海藻の役割やセンターで行っているワカメの種苗生産について説明がありました。 体験では、ワカメの摘み取りや、ワカメの部位の観察、テングサという海藻から作ったトコロテンを付く作業を行いました。自分でお湯にくぐらせたワカメやトコロテンの試食もあり、参加者の方からは「ワカメなどの海藻についてとても良く分かった」と好評でした。

講義では、SDGsの17個の目標や海洋生態系に取り込まれるブルーカーボンについても学習しました。近年、ワカメなどの海藻が地球温暖化防止に役立つ新しい手段として注目されています。

ワカメの摘み取り体験を行いました。摘み取りしたワカメは、きれいに広げて部位の学習を行いました。ワカメの葉や根は、陸上の植物とは役割が異なるということを学びました。

摘み取りしたワカメをお湯に入れて熱を加えると、葉の色が鮮やかな緑色に変わりました。普段はあまり見ることができない体験でした。

柔らかいワカメをポン酢で試食しました。また、テングサという海藻から作ったトコロテンの試食もありました。どちらもおいしかったとおかわりした参加者も多くいました。

令和5年1月「かまぼこ作り」

1月の海辺の教室のテーマは「かまぼこ作り」でした。

講義では、センターの職員からかまぼこの歴史や原料になる魚などの説明がありました。 かまぼこ作り体験では、広島蒲鉾協同組合の先生に教えてもらいながら、すり身をすり鉢で混ぜる作業や細工(飾り)かまぼこ作り、すり身を鯛や紅葉の型に詰める作業を行いました。皆さんで作った魚のすり身がたくさん入ったつみれ汁などの試食もあり、参加者の方からは「家でも魚のつみれをぜひ作ってみたい」と好評でした。

講義では、かまぼこの歴史や材料の説明がありました。昔は材料を竹に巻き付けて作っており、その形が蒲(ガマ)の穂(ホ)に似ていたことから、かまぼこと呼ばれるようになりました。

広島蒲鉾協同組合の先生から、すり身に使われている魚はアジ、サヨリ、クロムツと説明がありました。すり身をすり鉢で混ぜる作業は大変でしたが、おいしそうなすり身ができました。

細工かまぼこ作りでは、白いかまぼこに色かまぼこで飾りを付けました。今年の干支であるウサギの飾りもありましたね。飾り付けの後は、細工かまぼこを蒸して完成しました。

魚のすり身がたくさん入ったつみれ汁は美味しいと、おかわりした参加者も多くいました。紅葉の形をした揚げたての揚げかまぼこの試食もありました。

令和4年12月「貝殻で作品づくり」

12月の海辺の教室のテーマは「貝殻で作品づくり」でした。

 講義では、センターの職員から貝についての説明があり、現在、広島市で行われているアサリ漁業の取組などを学習しました。また、広島で採れた11種類の貝について参加者の方に名前や特徴について調べてもらいました。貝殻の作品づくりでは、様々な種類の貝殻を組み合わせたり、リボン等を使ってクリスマスリースを作りました。参加者からは「貝の種類や名前が分かってよかった、リース作りは楽しくて大満足だった。」と好評でした。

講義では、貝の種類や貝殻の成分についての説明や、貝殻は昔からお金や工芸品など身近なものに利用されていることなどを学習しました。

写真は広島の海岸などで採れた貝殻です。それぞれの貝の名前や生態などについて説明がありました。

貝殻やリボンの飾りを使って、クリスマスリースを作りました。参加者の皆さんは熱心に取り組んでいました。

様々な形や色の貝殻を上手に組み合わせて、皆さんとても素敵なクリスマスリースができました。ぜひ、お家に飾って下さいね。

令和4年11月「刺網から魚をはずす体験」

11月の海辺の教室のテーマは「刺網から魚をはずす体験」でした。

講義では、センターの職員から漁業の種類や広島県で行われている漁法について説明がありました。井口漁業協同組合の漁師さんから、刺網の説明や魚をはずす際のコツ、また毒がある魚について説明があり、その後、参加者の皆さんは、刺網から魚をはずす体験を行いました。様々な魚が刺網にかかっており、ヒラメやマコガレイ及びイシダイなど18種類の魚について知ることができました。刺網からはずした魚は参加者の皆さんに持ち帰っていただきました。参加者の方からは「たくさんの魚の種類が分かって楽しかった、将来は漁師になりたい。」などと好評でした。

講義では、日本の漁業が盛んな理由や沿岸漁業をはじめとする漁業の種類などについて学習しました。また、広島県で行われている「刺網漁」や「二そういわし船びき網漁」などについても学習しました。

漁師さんから刺網の説明があり、その後に実際に刺網から魚をはずす体験を行いました。魚が刺網に複雑に絡まっていたため、最初は魚をはずすのが少し難しかったものの、徐々に慣れていき、全ての魚をはずすことができました。

刺網からはずした魚を種類ごとに分けていく作業を行いました。一番多く獲れた魚はカサゴでしたね。刺網からはずした魚は平等に分けて、参加者に持ち帰ってもらいました。

最後には、漁師さんから魚のおろし方の実演がありました。テーブルナイフを使ってクロダイを安全に三枚におろしました。実演後には三枚おろしにチャレンジする参加者もいました。

令和4年10月「太田川と広島湾 〜アユの一生〜」

10月の海辺の教室のテーマは「太田川と広島湾 〜アユの一生〜」でした。

講義では、センターの職員からアユの一生や太田川と広島湾の関わり、アユを増やすための取組などについて説明がありました。太田川漁業協同組合の漁師さんからは、アユに関する漁具の説明があり、コロガシ釣りや投網の実演もありました。その後、参加者の皆さんは、アユの掴み取りやアユの串刺し、投網体験を行いました。また、太田川に生息する生物について観察しました。最後は塩焼きにしたアユやサワガニの唐揚げなどの試食もあり、どれも普段はできない貴重な体験となりました。参加者の皆さんからは、「アユについて、たくさん知ることができた。」などと好評でした。

講義では、アユの一生や太田川と広島湾の関わりなどを学習しました。また、アユを増やすための漁協の取り組みとして、産卵場の造成や、親魚の放流、産卵期のアユの禁漁などの説明がありました。

アユに関する漁具の説明や実演がありました。投網体験では、参加者の皆さんは1人ずつ漁師さんから説明を受けながら、網がきれいに円型に開くよう、思い切りよく投げていました。

アユの掴み取りの体験を行いました。プールの中で元気に泳いでいるアユを素手で優しく捕まえました。アユの掴み取りが楽しかったという参加者の声が多かったですね。

掴み取りしたアユは、漁師さんに教えてもらいながら、串刺しにしました。串の作り方についても実演がありました。最後にはアユの塩焼きなどの試食があり、とてもおいしかったと好評でした。

令和4年9月「塩づくり」

9月の海辺の教室のテーマは「塩づくり」でした。

講義では、日本において、現在では塩の多くを外国からの輸入に頼っていますが、昔は海藻を使って藻塩を作ったり、海水を塩田に入れて塩づくりを行っていたことを学習しました。また、塩は食用以外に多くの製品の原料として使われていることも分かりましたね。講義の後は、塩づくりに挑戦しました。まずは海水をフライパンを使って強火で煮詰め、水分をとばしていき、最後に塩を炒めて完成しました。自分で作った塩をコイワシの唐揚げにつけ、試食を行い、皆さんからはとても美味しかったと好評でした。

まずは、塩づくりについて学習しました。皆さんの身近にある塩ですが、日本では塩の多くをメキシコやオーストラリアから輸入しています。

塩づくりでは、まず海水を煮詰めていきます。海水を煮詰めるには時間がかかりますが、今回は事前に準備しておいた半分程度に煮詰めた海水を使用しました。

塩を煮詰めていき、ほとんど水分がなくなってきたら、余熱で炒めることで上手に塩が完成しました。皆さん、自分の塩を作ることができましたね。

自分で作った塩をコイワシの唐揚げにつけ試食しました。「塩づくりは難しかったけど、塩ができた時はうれしかった。」と皆さん満足されていました。

令和4年8月「チリメンモンスター」

8月の海辺の教室のテーマは「チリメンモンスター」でした。

講義では、カタクチイワシの漁獲方法やチリメンジャコの作り方、海の食物連鎖などについて学習しました。その後、チリメンジャコに混じった魚やエビ・カニの幼生、タコやイカなどのチリメンモンスター探しにチャレンジしました。見つけたチリメンモンスターは良く観察した後、資料等で名前を調べて、図鑑作りに用いました。皆さん、オリジナルのチリモン図鑑を上手に作っていましたね。参加者の方からは、「チリモン探しが楽しかった、レアなタツノオトシゴが見つかり、満足だった。」などと好評でした。

まずは、チリメンジャコについて学習しました。チリメンジャコを作る際に、選別を行いますが、通常であれば、チリメンモンスターたちは取り除かれてしまいます。

チリメンモンスターを一生懸命探しています。虫眼鏡を使って良く観察すると、似たような形でも違う魚やカニの幼生であることが分かります。

気に入ったチリメンモンスターで図鑑作りに挑戦です。台紙に調べた名前を書き、ボンドでチリメンモンスターを貼り付け、ラミネートします。

自分で名前を調べ、色やレイアウトを考えて作ったチリモン図鑑、完成しました。とても上手にできましたね。

令和4年7月「プランクトンの観察」

7月の海辺の教室のテーマは「プランクトンの観察」でした。

講義では、プランクトンの種類や海の食物連鎖などについて学習し、動物プランクトンであるカキ幼生が付着したホタテガイの貝殻を観察したり、プランクトンネットを使って、海の中にいるプランクトンの採集を行いました。採集したプランクトンは、顕微鏡を使って観察し、名前を調べてスケッチをしました。海の中には、目では見えない小さなプランクトンが多くいることが分かりましたね。参加者の方からは、「体験しながらプランクトンの学習ができて楽しかった。」と好評でした。

プランクトンがどのようにして増えるのか、プランクトンが海の生態系を支えてくれていることなどを学習しました。

シオミズツボワムシを培養している水槽を観察しました。毎日、計数して餌を与えて管理しています。魚などの赤ちゃんを育てるために重要なプランクトンです。

プランクトンネットを使って、海の中にいるプランクトンを採集しました。ちょっと難しかったけど、皆さんプランクトンを採集することができました。

顕微鏡の使い方について説明を聞きながら、とても小さなプランクトンを観察することができました。皆さん上手にスケッチしていました。カキの赤ちゃんも観察できました。

令和4年6月「魚のからだと年齢」

6月の海辺の教室のテーマは「魚のからだと年齢」でした。

魚のからだの構造や年齢を調べる方法について学習した後に、マダイやチダイを使って、からだの構造を観察しました。片身を開いて内臓を観察したり、頭から耳石を取り出したり、皆さん夢中になって作業していました。取り出した耳石やウロコを観察することで魚の年齢を知ることができましたね。参加者の方からは、「魚をこんなに詳しく見たのが初めてだったので良かった。」などと好評でした。

※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、観察した魚の試食は中止とし、持ち帰っていただきました。

最初に、魚の体の構造について学習しました。魚の目、鼻、耳やエラなどの構造や役割について、今まで知らなかったことも多かったですね。

魚の片身をはさみを使って開いていきます。普段はあまり見ることはない内臓ですが、エラや肝臓、胃、心臓などを観察して、スケッチを行いました。

内臓の観察の後は耳石の取り出しに挑戦しました。少し難しかったと思いますが、皆さん上手に耳石を取り出すことができましたね。

うろこや耳石を観察することで魚の年齢を知ることができます。魚の年齢が分かると、大きさと年齢の関係や、寿命などの様々な情報が分かります。

令和4年4月「かき養殖」

4月の海辺の教室のテーマは「かき養殖」でした。

かき養殖の歴史や養殖方法について学習した後、実際に、かき打ち体験を行いました。 初めて使う道具に最初は戸惑っていましたが、練習するうちに上手にかきを打てるようになってきました。思ったより難しかった、打ち子さんはやっぱりすごい、という声が多かったですね。 かき打ち体験の後は、かきの試食を行いました。殻付きのかきを蒸しただけですが、あつあつで、かきの味が濃厚でとても美味しいと好評でした。参加者の皆さんは学習した「牡蠣」という漢字を、ちゃんとお家で復習したかな?

かきの生産量は広島県が全国で1番であることは皆さん知っていましたが、断トツで1番とは知らず、ビックリしてましたね。

殻をむいたかきを使ってかきの体の構造を観察しました。皆さん、かきの心臓が動いているのが分かったかな。

いよいよかき打ち体験です。殻が平らな方を上にして、貝柱の位置を確認して、さあ、かき打ちにチャレンジです。

だんだんと上手にかき打ちができるようになってきましたね。殻から綺麗にむき身をとることができたかな。