栽培漁業



モクズガニ

モクズガニ

モクズガニは樺太、中国、日本各地の河川・浅い海に分布し、広島ではズガニ、ガゾウ、桜ガニと呼ばれています。ちなみに、中華料理で使われる上海(しゃんはい)ガニは、正式にはチュウゴクモクズガニといい、モクズガニとは極めて近い種類とされています。モクズガニの特徴は、はさみ脚に生えている毛です。小型より大型、メスに比べてオスで毛が発達しています。また、川などの淡水域と海域を移動する回遊を行う、珍しい種類のカニです。成体になると川を下って河口から海域の広い範囲で繁殖活動を行います。

ふ化・成長

お腹に紫色に見えるものが卵で、産卵直後から茶色、紫色、そしてふ化直前には灰色へと色が変わっていきます。卵はぶどうの房のようになっており、大きさは約0.3〜0.4mmです。

ゾエア幼生です。モクズガニはふ化直後のゾエア1令幼生から脱皮を繰り返し、ゾエア5令幼生に達します。ちなみにガザミはゾエア4令幼生までです。

メガロパ幼生です。大きさは約3mmほどで、だいぶカニの形に近づいてきています。

メガロパ幼生が脱皮して、ようやくカニへの変態(へんたい)は完了です。この後も脱皮を繰り返し、少しずつ大きくなっていきます。