トピック集


平成30(2018)年度トピック集(新しいものから順に並んでいます)

平成31年2月20日

マコガレイ仔魚の着底が始まりました。

1月にふ化したマコガレイの仔魚は、ふ化してから30日以上が経過し、動物プランクトン(ワムシやアルテミア)を食べて順調に成長しています。

マコガレイの仔魚はふ化してしばらくの間、一般的な魚の仔魚と同じ様な姿で水中を漂いながら生活していますが、ふ化後、約30日目頃から左眼が頭の上を超えるように体の右側に移るとともに着底し、親魚と同じように底生生活を始めます。

現在、当センターの仔魚も次々と着底しています。今後も動物プランクトンを与えて飼育し、大きさが30mm以上になり次第、広島市へ引き渡す予定です。

平成31年2月17日

手作りかまぼこ2月の海辺の教室のテーマは「海藻の役割」でした。

海藻と海草の違いや広島市内で行われているワカメ養殖などについて学習した後、養殖ワカメの刈り取り体験や生ワカメの標本作りを行いました。また、広島湾に生息している海藻を使って、押し葉作りも行いました。最後は、新鮮なワカメをしゃぶしゃぶで試食しました。こげ茶色の生ワカメを熱湯に入れると、ワカメの色が鮮やかな緑色になる様子も観察してもらいました。成育して間もないワカメは軟らかくて美味しいと大変好評でした。

養殖ワカメの種糸(※ワカメの赤ちゃんが付いた糸)は当センターで生産されたものです。詳しくはこちら

平成31年1月20日

手作りかまぼこ1月の海辺の教室のテーマは「かまぼこ作り」でした。

普段食べたり、量販店で売られているかまぼこが、どのような材料で、どのような方法で作られているか知っていますか。今回の海辺の教室では、かまぼこの歴史、原材料、作り方の学習を行なった後、実際にクロダイの身をすり潰して作った蒸しかまぼこと白身魚のすり身(既製品)を使った蒸しかまぼこの2種類のかまぼこ作りに挑戦しました。原材料に用いる魚によって、味や弾力に違いがあり、クロダイのかまぼこの方が美味しいといった声がでるなど大好評でした。

平成31年1月17日

マコガレイの採卵マコガレイの卵を採卵しました。

マコガレイの種苗生産を開始するため、天然由来の親魚から採卵するとともに、人工授精を行いました。今後、1週間程度でふ化し、飼育を開始します。ワムシやアルテミアなどの動物プランクトンを餌として与え、30mm以上の大きさまで育て、広島市内の河口等に放流される予定です。

マコガレイは放流した海域で定着性の強い魚であり、漁業者からの放流ニーズも高い魚です。また、煮付けや唐揚げ等の料理で美味しく食べられ、市場において高値で取引きされます。

 マコガレイの種苗生産の様子はこちら

平成31年1月3日

ワカメの種糸ワカメの種糸(種苗)を広島市へ引渡しました。

ワカメの種苗生産は4月にメカブを採取し、遊走子※を種糸に付着させ、11月中旬頃まで陸上で種糸を管理します。11月中旬頃に種糸を海面に移動し、中間育成を開始します。陸上では顕微鏡でしか見えなかったワカメの種苗も中間育成に移行すると、成長のスピードが速くなり、みるみるうちに大きくなります。中間育成が2週間を過ぎると目でもはっきり種苗が分かるようになり、広島市への引渡し時期が近づきます。今年度は12月初旬から中旬にかけて広島市へ種糸を引渡し、その後引渡された種糸は、漁業者によって海に張られた縄(ロープ)に巻かれました。ここから漁業者によるワカメ養殖が始まり、冬〜春にかけて収穫されます。

※ 遊走子とは…べん毛を動かして水中を遊泳する胞子のこと。

ワカメ種苗生産の様子はこちら

平成30年12月16日

12月の海辺の教室のテーマは「カキ養殖」でした。

まずカキ養殖の歴史や養殖方法などについて学習し、その後カキ打ちに挑戦しました。貝柱の位置や道具(カキ打ち)の使い方を学習し、むき身にするコツを学習しました。道具の使い方やカキの硬い殻に苦戦しながらも、上手に貝柱を切り、カキを開け、むき身を取り出していました。参加者の中には、傷をつけず上手にカキを開け、動くカキの心臓を観察できた方もいました。体験後、カキを試食し、 参加者の方からは「今後家庭でも調理して食べてみたい」との声も聞かれました。カキの収獲シーズンに入り、カキが非常に美味しい季節です。皆さんもカキをたくさん食べて下さいね。

平成30年10月21日

10月の海辺の教室のテーマは「魚の飼い方」でした。

まず海や河川で魚を採取するポイントや魚の飼育方法などについて学習し、その後3班に分かれ実際に水槽のレイアウトに挑戦しました。どのような水槽にするか話し合い、石、流木、海藻などを選び設置し、その後水槽に入れたい魚を選びました。名前のわからない魚については図鑑で調べました。飼育する魚の特性(なわばりを持つなど)を調べたうえでレイアウトし飼育すると、より良い水槽ができます。皆さんも挑戦してみてください。

平成30年10月20日

「アユの採卵を開始しました。

9月中旬から太田川漁協において、アユ親魚の成熟度調査を行い、成熟した親魚を選び、10月上旬から採卵を開始しました。採卵してふ化するまでは淡水で管理しますが、ふ化後はワムシ(動物プランクトン)等の餌を与え、海水で飼育します。

 飼育が順調であれば、1月中旬頃からアユの稚魚を広島市へ引渡し、引渡した稚魚は太田川漁協の施設で4月頃まで中間育成され、太田川に放流されます。

アユ種苗生産の様子はこちら

平成30年9月25日

「アユの成熟度調査

アユの親魚が飼育されている太田川漁協の養魚場において、採卵日を予測するために生殖腺の重量などを測定する成熟度調査を行っています。

今年は昨年より採卵日が早くなりそうなので、ふ化後に与えるワムシ(動物プランクトン)の培養などの準備を早めに取りかかっています。

平成30年9月21日

9月の海辺の教室のテーマは「プランクトン」でした。

9月の海辺の教室のテーマは「プランクトン」でした。

海の中を漂う様々な種類のプランクトンや赤潮が発生する仕組みなどについて学び、井口港でプランクトンネットを使ってプランクトンの採取を行いました。

採取したプランクトンを教室に持ち帰り、顕微鏡で観察し、スケッチをしました。 また、当センターで魚の餌として飼育している、ワムシやアルテミアというプランクトンの観察も行いました。何気なく見ていた海水の中に、顕微鏡で観察すると多くの種類のプランクトンがいることがわかり皆さん驚かれていました。小さなプランクトンですが、生態系にとても重要な役割を果たしていることを学習しました。

平成30年8月19日

8月の海辺の教室のテーマは、「チリメンモンスター」でした

8月の海辺の教室のテーマは「チリメンモンスター」でした。

チリメンモンスターとは、シラス干しやチリメンジャコを製造する際に、本来であれば規格外とし除去されるイワシの稚魚以外の生物のことをいいます。

海の生物の多様性や食物連鎖について学習できるテーマです。シラスの漁業方法やチリメンジャコの製造方法などを学習した後、チリメンモンスター探しとルーペを使って観察を行いました。見つけたチリメンモンスターが、どの生物の赤ちゃんかを図鑑を使って調べました。皆さん画用紙に貼り付け、オリジナルのチリモン図鑑を作りました。

平成30年7月15日

7月の海辺の教室のテーマは、「カキ養殖(採苗)」でした

7月の海辺の教室のテーマは「カキ養殖(採苗)」でした。

カキの養殖工程の1つである採苗について学習しました。採苗とは、大量のホタテガイの貝殻をカキ筏から海につけ、カキの幼生(赤ちゃん)が付着するのを待ち、種苗を確保することをいいます。カキ養殖にとって最も重要な作業ともいわれています。学習の後、実際に港でプランクトンネットを使って幼生を採取し、顕微鏡でカキの幼生を観察しました。参加者の方からは、「夏のカキ養殖業者さんの作業工程が初めてわかりました。」という声がありました。

平成30年6月17日

6月の海辺の教室のテーマは、「育てる漁業:マコガレイ」でした

6月の海辺の教室のテーマは「育てる漁業:マコガレイ」でした。
 育てる漁業である栽培漁業や当センターで育てて放流しているマコガレイの放流効果等について学習した後、実際に、港でマコガレイの赤ちゃん(稚魚)の放流体験を行いました。また、種苗生産施設の見学では、ふ化して間もないオニオコゼの赤ちゃん(仔魚)を見ることができました。
 参加者の方からは、「貴重な放流体験ができて良かった。」「栽培漁業について理解することができた。」という声がありました。

平成30年5月20日

5月の海辺の教室のテーマは、「メダカの観察」でした

5月の海辺の教室のテーマは「メダカの観察」でした。
 メダカのオスとメスの見分け方などを学習した後、自宅でメダカを飼育する方法や注意点を水槽を見ながら学びました。その後、メダカの視覚(眼の見え方)実験、泳ぎ方の行動実験などを行いました。また、実際にメダカの卵を顕微鏡で観察し、スケッチをしました。心臓や血液の動きを見ることができました。
 参加者の方からは、「小さな卵の中で動いているメダカの赤ちゃんを観察して感動し、命の大切さを学ぶことができた。」という声がありました。

平成30年4月15日

4月の海辺の教室のテーマは、「魚の体と年齢」でした

4月の海辺の教室のテーマは「魚のからだと年齢」でした。 魚のヒレの名前やエラの構造などを学習した後、広島でも身近なメバルという魚を使って、内臓の各部位を観察し、スケッチもしました。次に、年齢を調べました。魚の年齢は、魚の耳(内耳)にある耳石・ウロコ・背骨に刻まれた線を見ることで、その魚が何歳かが分かります。観察後のメバルを煮付けて試食した後、耳石を取り出し、観察しました。また、クロダイのウロコも観察しました。今回観察したメバルとクロダイはともに3歳から4歳であることが分かりました。 参加者の方からは、「耳石の取り出し方がわかった。家でも色々な魚を食べて耳石を集めたい」など好評でした。耳石の観察は虫メガネでも簡単にできますので、ご家庭で魚を食べる時は、是非挑戦してみてください。

※広島湾七大海の幸についてはこちら